私の若かりし頃、社名は控えるが、中途採用者を取らない会社であったものの、どうしても入りたい会社があった。果てさて、どうしたものかと思案を巡らせた末に、企業のトップである会長宛に直筆の手紙を送ることにした。
小学時代に書道塾に通っていたこともあり、折角なので、筆で書いてみることにした。しかも巻物にして。
内容は憶えていないが、当社への憧れと、入社すれば必ずや実績を残してみせる等の内容だったと思う。当時はそれなりに自信もあり(今はないが)、怖いもの知らずだった。
送ってから10日程してから下宿先に電話がかかってきた。
会社の会長からだった。幾分緊張しつつも、平静を保ちながら堂々と返答したように記憶している。
会社の会長からだった。幾分緊張しつつも、平静を保ちながら堂々と返答したように記憶している。
「いつでもいいから面接に来なさい。」とのことだった。それから約一週間後、札幌から仙台へと向かった。
当時その会社は、独自のパテント製品を主力とするメーカーで、関東以北を中心に、50数箇所に工場を有する業界では屈指の会社だった。
面会当日、幾分緊張気味に応接間で待っていると、威厳のある3名の古老男性が目の前に座った。
渡された名刺を見ると「会長、社長、専務」の御三方であった。
然し乍らここで萎縮しては不味いと思い、下っ腹に力を入れ直して堂々と挨拶をした。
面接時間は30分程だったろうか。
問答の内容はすっかり忘れたが、お互い好感触であったこともあってか、帰り際に会長から「いつでもいいから来なさい」との言葉をかけていただいた。
渡された名刺を見ると「会長、社長、専務」の御三方であった。
然し乍らここで萎縮しては不味いと思い、下っ腹に力を入れ直して堂々と挨拶をした。
面接時間は30分程だったろうか。
問答の内容はすっかり忘れたが、お互い好感触であったこともあってか、帰り際に会長から「いつでもいいから来なさい」との言葉をかけていただいた。
それから4年、後ろめたさはあったものの、父の関係で実家の一関に戻る必要があり、退社することになった。
その業界ではそれなりの実績を上げたこともあり、退社を知った同業者(4・5社)から声がかかり、幸いなことに再就職はすんなりと決まったものである。
新卒者の入社方法としては、採用試験等で入るのが一般的だが、中途採用の場合はそうはいかない。
ある程度実績を積み、引き抜きや、ハローワークに通い就職先を探さなければならないが、私の場合は幸か不幸か就職活動らしき経験は手紙を書いたことくらいだった。ましてや教員や一般職の公務員は全く眼中になかった。但し、中年に差し掛かったバブル崩壊以降は後悔したが・・・。
ある程度実績を積み、引き抜きや、ハローワークに通い就職先を探さなければならないが、私の場合は幸か不幸か就職活動らしき経験は手紙を書いたことくらいだった。ましてや教員や一般職の公務員は全く眼中になかった。但し、中年に差し掛かったバブル崩壊以降は後悔したが・・・。
今は就職氷河期とは異なり超売り手市場。
おそらく就職口を探すことはそれ程難しくない時代だと思われるが、再就職などでどうしても入りたい会社があったなら、既述した様に自分から積極的にアピールするのも一つの手である。
手紙を出す場合はその会社のトップに。
但し、成功云々はその会社のトップが度量の広い人物か否かで決まるが・・・。


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