一昨年元旦の16時10分、マグニチュード7.6の激震が石川県能登地方を襲った。災害関連死や行方不明者を含む死者数は1,170名。重軽傷者1,407名。建物の全半壊合わせると30,340世帯にも及び、ここ15年以内では東日本大震災に次ぐ大災害を齎した。
住む家を失い、仮設住宅等で生活再建を目指している。善意による義援金など、支援を受けてはいるものの、家財全てを失っては到底自力での再建は難しい。
そんな厳しい状況のなか、義援金を理由に「最低生活費を超えた」として、昨年の11月末迄に、石川県の奥能登4市町60世帯の生活保護が廃止となっていたとのこと。新年を迎え、冷え込みが増すばかりだが、暖を取る灯油の値段は高騰を続けている。
国によると、災害の補償金などは家電や教育、住宅の補修など、自立更生に必要な費用に限り除外する。収入認定された額が「最低生活費」を超えた場合には、生活保護を打ち切るとの見解を示している。
東日本大震災の折、ある市町村では早々と支援の打ち切りや仮設住宅からの退去を求め、自立を促したことに反感を覚えたものだが、若くて体力があり、気力も充実した者ならまだしも、それが難しい人たちは決して少なくはない。
それらの偏狭な詭弁は、財政観や貨幣観を理会し正すことにより、誤謬を正し、狭量な料簡を正すことによって防げる筈である。
いずれにしろ既述の義援金を理由に、打ち切ったことはあまりに拙速であり、無慈悲で了見の狭い対応だと云わざるを得ない。

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