連日、備蓄米の出荷状況や販売価格が報じられている。それだけ日本人にとって、お米は大切な主食だということを改めて知る機会となった令和の米騒動。
「瑞穂の国」と云う文言は未だしっかりと存在していたようである。
「瑞穂の国」と云う文言は未だしっかりと存在していたようである。
備蓄米の販売価格については、2022年産の古古米が5kgあたり2000円。3年前の2021年産の古古古米は1800円。2020年産の古古古古米は1700円と見込まれ、政府は随意契約を推し進めている。
確かに、消費者にとっては有り難いことである。
昨年来の米不足による価格高騰で、多くの国民は疲弊を余儀なくされている。
ただ、気になる点が2つある。
1つ目は、政府による販売価格の指示や指定は独占禁止法の再販売維持に抵触しないのだろう。
垂直的カルテルとも呼ばれる再販売維持は、生産者や供給者が取引先に対し、販売価格を指示してはいけないことになっている。
元々JAは組合であることから、独禁法から除外されているが、やはり国もまた、再販や独占の意味合いが異なることから、同じく抵触しないと云うことなのだろうか。
いずれにしても、記述したように販売価格を下げることは消費者にとってとても有り難いことである。
ただ、2点目として、政府備蓄米を保管していた倉庫業者や、生産農家の立場に立って考えると決して褒められたものではない。
ただ、2点目として、政府備蓄米を保管していた倉庫業者や、生産農家の立場に立って考えると決して褒められたものではない。
今から4年ほど前の2021年、米農家にとってはあまりにも酷く、馬鹿げた買取価格が提示されたことがある。
「ひとめぼれ(限定)」の1等米30kgがなんと4,700円。生産コストは7,600円ほどかかる。それも人件費抜きでである。
食管法によって守られていた1995年当時の価格の約3分の1程度である。しかも1995年当時より生産コストは更に上がっている。
原因は減反政策などの生産調整の為と考えられるが、備蓄米の廉売は2025年産新米の価格への影響はないのだろうか。
小泉農水大臣が、消費者の立場に立って考えることは決して悪いことではない。しかしながら販売価格にのみ傾注し過ぎているように見受けられてならない。
本来なら、日本の農林水産界の最高責任者として、生産者の立場をもしっかりと考慮した農政に注力を注ぎ、本質である「米の安定供給の為には何をすべきか」を問うべきである。さもないと、今後の米の生産は極めて難しい状況を迎えることになる。
そんななか、通常9月に入札される筈のミニマム・アクセス米が、3ヶ月繰り上げて入札されるとのこと。6月11日時点で、取り敢えずは3万トンを予定しているそうだ。
ミニマム・アクセス米は、お米農家らの反対を押し切り、1993年に合意されたGATTのウルグアイ・ラウンド交渉によって導入されたものだが、毎年、無関税で77万トンのお米を輸入しなければならないことになっている。その内、主食用米として10万トン輸入されるが、残りの7万トンも追々入札にかけられることになるだろう。
勿論、アメリカとの密約だとは云え、約束事は守る必要がある。ただ、何度でも書き、何度でも云うが、呉れ呉れもミニマム・アクセス米以外の輸入米を増やすような愚策だけは勘弁願いたい。
更なる自給率の低下は、食料安全保障上、大変な問題となる。
井上ひさしさんの著書(平成9年発行)『農業講座 足もとの食と農 ー いま・これから』の巻末に次の一文がある。
「農村社会の高齢化、過疎はますます進む傾向ですが、活力ある社会とは、いろいろな世代や職業の人が、手をつないで、一緒に生活する社会です。お年寄りの知恵が、一つ世代を越えて、子どもたちに伝えられるような社会こそ望ましいのですが、偏った“すみ分”現象は、農村だけでなく、異なった形で、都市やその周辺部にも進行しています。
若者たちも居つき、農業をしたい者は喜んでしていけるような社会をつくることに、政府ももっと真剣になってほしいものです」と締めくくっている。




先日、父の三回忌の折、参列した都会育ちの甥っ子から「伯父ちゃんの田舎料理は何食べても美しいよね」と、お世辞でもなさそうな、真顔で私の手料理を褒めてくれた。
私は元来、食べることは大好きだが決して料理作りが好きではない。
日頃、母の介護もあり、いやいやながらも、男の厨で悩みながらまな板と対峙する毎日だが、甥っ子の一言に少し救われたような気がする。
イタリア料理やフランス料理では勿論なく、決して見栄えは良くないが、フォト短歌のモヤシちくわタケノコ丼がまたたまらなく美味しいのである。 日本米以上のお米はない!!
美食を愛し、芸術をこよなく愛した北大路魯山人の一言。
「家庭の料理、それは素人の料理であるけれども一家の和楽、団欒がそれにかかわっているのだとすれば精一杯のまごころ料理になるのである。味噌汁であろうと、漬けものであろうと、なにもかもが美味い」
出典:『魯山人著作集第三巻 味覚馬鹿』
↑この動画は是非観るべき
イランとイスラエルの動向が不味いことになりそうだが、万が一「核戦争に発展する」と大変なことになり、日本人の餓死者は7千2百万人にのぼる可能性がある。
12:20前後を観てほしい。
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