本日、一関・文学の蔵発刊の会誌『ふみくら』9号の最終校正が行われた。
会場はいつものように蔵元レストランせきのいち
本日は土曜日とあって、団体客の利用もありかなり混んでいた。
そんななか、無事に校正作業も終わり、後は発刊を待つばかりとなった。

今号は、特集を「一関・平泉を訪れた人々」とし、佐々木邦世(中尊寺仏教文化研究所)所長の「句碑に想う(青邨と楸邨)」。
当文学の蔵の畠中祥夫会長による「芭蕉、奥州へ~(奥の細道)管見」。
同じく文学の蔵世話人の佐藤竜一氏寄稿の「ブルーノ・タウトと藤島亥治郎」。
それに私の「西行のみちのく巡行と子規の無念」の4編。

他には特別寄稿を含む随筆及びエッセーを6編。
短歌8首、俳句8句。
地元高校生作品の詩や俳句(全国高文連主催第39回全国高等学校文芸コンクール最優秀賞など)、更には当文学の蔵世話人の千葉万美子さんが講師を務める、一関市立図書館主催の随筆講座の受講者らによる随筆10編。
117頁仕上げとなる。

今号の表紙にも、重度の障害を持つ三浦りんさんが、目の動きでパソコンを操作する視線入力を活用して描いた「アッカトーネの夜」を掲載させていただいた。

内容としては、特集の佐々木邦世氏が取り上げた加藤楸邨は、青春期を一関で送り、書屋号が「達谷山房」、戒名が「智楸院達谷宙遊居士」であることから、一関や平泉への愛着の深さが窺える。
また今回、特別寄稿として寄せられた東北大学名誉教授の小原隆博氏が、「危険な宇宙嵐を予測する宇宙天気予報」と題して宇宙の謎に迫ったが、私は壮大なロマンに心躍り、宇宙の神秘に想いを馳せた。読者諸氏にとっても、新鮮で示唆に富む教示になるのではないだろうか。
また、久保健一氏や吉川厚子さんが取り上げた各界で活躍された一関出身の人物を知り、衷心より感銘を受けたものだった。

号を重ねる度、更には一関や平泉に纏わる物語りや人物に触れる度に、新鮮な思いで地元を見つめ直す機会を与えられ、その喜びを実感している。
今後も更に、今迄知り得なかった地元の再発見、貴重な史実に向き合いたいと思っている。
その為にも、次号、次次号と継続刊行出来ることを願い、編集委員一同、粉骨砕身、勤倹力行して参るとともに、引き続き皆さんのご高配とご支援を賜りたいものである。

尚、6月9日に、出来上がった『ふみくら』9号を執筆者に発送する作業を予定している。当日が『ふみくら』9号の出版日となる。
購入は地元の書店や一関市役所内の売店などで販売する予定。
また、6月15日開催の文学フリマ岩手でも販売(依頼)の予定。


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