昨日、今年度最後の小島ゆかり先生による短歌実作講座が、北上市の日本現代詩歌文学館で行われた。
初めに、花山多佳子さん12冊目の歌集『三本のやまぼふし』から10首を引き、恒例の歌評から始まった。
その後いつも通り、我々受講者が前もって提出してある歌稿の添削及び寸評へと進んだ。
ご多分に漏れず、先陣を切ったのは私の拙歌2首。

一首目の元歌
   ・ハムラビの法典今も残りけりガザの瓦礫に黒き雨降る
二首目の元歌
   ・日曜の夜は「ポツンと一軒家」煮干し風味が麺に絡みつ
添削済:日曜の夜は「ポツンと一軒家」煮干し風味の麺すすりつつ

有り難くも一首目は「直し」なし。
但し二首目については、会場に向かう前に改めて読み返してみると、主体となるべき「我」の存在と動作が現れていない。「こりゃよくなかったな~」と思いつつ、会場に着くなり添削箇所を確認してみると、案の定しっかりと直されていた。
小島先生の至誠と優しさ溢れる講評を頂戴し、今回もあっという間の楽しい2時間だった。

因みに二首目の歌については、当サイトやブログ等でも度々記載している「日曜の夜の楽しみ」、「ポツンと一軒家」を観賞しながら手作りラーメンを啜ることを詠んだ一首。
今後も度々ラーメンの湯気とともに具材を題材とする詠草は続きそうである。

また、今回の講義のなかで、メタファーについても触れ、直喩や暗喩、寓喩などの解説も非常に勉強になった。
メタファーと云えば、私が真っ先に思い浮かべるのが宮沢賢治の歌だが、今後は意識しながら歌作に努めたいものである。

また更には、今迄使用方法について迷うこと屡屡だが、完了の「り」について、動詞を命令形にして「り」をつけてみると良否が判断できるとのこと。しっくりくるのが◯、しっくりいかなのが☓だと云うことを教わった。
受講者の一人が結句に用いた「見詰めり」は、命令形にすると「見詰めより」となるので☓。
他には、「思ふ」を命令形にすると「思へ」、それに「り」を加えると「思へり」となり、◯(正解)である。
また、「流る」の命令形は「流れよ」だが、それに「り」を繋げると「流れより」となり、☓(不正解)となる。

「り」の使い方については、動詞の命令形を用いての確認方法は実に勉強になったのだった。
来年度も小島先生の短歌実作講座があることを願い、初心に帰り、歌作に精進して文雅に勤しみたいものである。
因みに、再来年(2026年4月24日)の中尊寺西行祭全国短歌大会の選者は、小島ゆかり先生にほぼ決まりである。

追記
本日、一関文化センターを会場に、『文芸いわい(第38号)』発刊に向け、刊行委員会による校正作業が行われた。
『文芸いわい』の刊行は、いわい地方芸術文化団体協議会(芸文協)事業の一つ。毎年、岩手県南の両磐地域を対象に詩歌作品を募り、一冊の書巻に纏めた地域文芸の年刊誌である。
今号で38号目を迎える。

次回の校正作業は12月18日。その後印刷会社に渡り、完成予定は来年1月下旬。
販売は一関文化センターや北上書房など、一関市内の各書店で購入できる。