「今冬は温かいな」と思っていた矢先、しっかりと寒が戻ってきたようである。
そんななか、先日の地元紙に楽しみな記事が載っていた。
菊池雄星投手、大谷翔平選手らの高校の後輩がアメリカの大学、それも名門スタンフォード大学に進学することが決まったとのこと。ご周知の佐々木麟太郎(花巻東高3年)選手である。
花巻東高在校時に歴代最多となる140本塁打を記録。超ド級のパワースラッガーである。
環境というのは大変重要であり、野球のみならず、レベルの高い環境に身を置くことによって、知らず知らずのうちに自身のレベルが上がるもの。

「わくわくする」と新聞の小見出しにあったが、我々岩手県民、いや日本の野球ファンにとっても、ワクワク感は半端ではないのではなだろうか。楽しみがまた一つ増えた。
昨年末に、岩手日日新聞の取材に「野球だけできる人間を目指しているのではなく、野球もできる人間になりたいという思いがあった」と述べたそうだ。
一般的には「二頭追うものは一頭も得ず」と云った風潮が強いなか、「文力両極」能力があるなら二頭でも三頭でも追うべきだと私は思っている。

「一頭のみに」とは我々凡人に対する格言であり、非凡な人間にとっては必ずしも当て嵌まらない。
なにしろ見本となる偉大な先輩がいるではないか。
その大谷選手の凄さ、素晴らしさは勿論持って生まれたセンス、才能によるところは大きいが、なんと云っても野球に対する真摯な姿勢、直向きな態度、それになんと云っても地道な努力の賜物であろう。
そのことをしっかりと佐々木麟太郎選手も肝に銘じてもらいたい。

大谷選手の二刀流として今の活躍があるのは、ご両親を初め高校時代の恩師、佐々木麟太郎選手の実父である佐々木監督は勿論だが、何と云ってもプロ野球入団の折、当時日本ハムの栗山元監督の寛大なる許容心がなければ今の大谷選手はない。
入団当初は投打の二刀流について、「甘えるんじゃない」と云った冷ややかな見方、声が巷から聞こえてきた。

確かに、プロには全国のセンスある選手らの中から、更に選りすぐりのごく一部の選手のみの入団が許される厳しい世界である。特別に絞られた選手の集合体であり、打者ないし投手に専念することが常識と考えられていた。
その常識を否定する大谷選手の行為を、良く思われなかったのは当然のことかも知れない。
しかしながら大谷選手は、初志を貫き、あらゆる圧力にもめげることなく、自力で過去の常識を打ち破ってきた。

かくいう私も当時は投手に専念すべきだと思っていたが、ことごとく「常識」「固定観念」を打ち破られた。が、これ程気持ちの良い敗北は今まで経験したことがあるだろうか。
大谷選手の更なる活躍を大いに期待するとともに、佐々木麟太郎選手にも初志を貫徹し、思う存分フルスイングしてアメリカ大陸に日本旋風を巻き起こしてほしい。


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