女体の美しさでは(アッ、失礼魚体だった)、この山女魚(ヤマメ)の美しさは格別だと私は思っている。勿論岩魚(イワナ)も引けを取らない美しさである。
札幌での学生時代、普段はヒグマが怖い為に複数人での入渓が殆どだったが、ある時、支笏湖周辺の支流に、大丈夫だろうと一人で入渓したことがあった。
オショロコマ(カラフトイワナ)が入れ食い状態で、ちょっとしたポイントに糸を垂らすと、直ぐ様、右手の人差し指にぞくぞくとする好い感触が伝わってきた。
鬱蒼とした針葉樹林の樹間をぬう木漏れ日が、水滴が迸る、水から上がったばかりのイワナ特有のパーマークに反射して、光り輝いている。
何とも言えぬ美しさだった。
その美しさと、ぞくぞくとする手の感触を求めて、奥へ上流へと、知らず知らずのうちに進んでいった。
行けば行くほど、身震いしそうな好ポイントがあちらこちらに点在していた。
周りを気にすることなくどんどん釣り上って行くと、突然、前方の茂みが、ゆらゆら揺れているのに気がついた。
風はほとんど吹いてはいない。
ふと、我に帰り「こりゃまずい」と、それが何であるかを確認する余裕など、到底ある筈もない。一目散に川を下った。
あの時の状況や心境を、今でも鮮明に憶えている。
札幌での学生時代、普段はヒグマが怖い為に複数人での入渓が殆どだったが、ある時、支笏湖周辺の支流に、大丈夫だろうと一人で入渓したことがあった。
オショロコマ(カラフトイワナ)が入れ食い状態で、ちょっとしたポイントに糸を垂らすと、直ぐ様、右手の人差し指にぞくぞくとする好い感触が伝わってきた。
鬱蒼とした針葉樹林の樹間をぬう木漏れ日が、水滴が迸る、水から上がったばかりのイワナ特有のパーマークに反射して、光り輝いている。
何とも言えぬ美しさだった。
その美しさと、ぞくぞくとする手の感触を求めて、奥へ上流へと、知らず知らずのうちに進んでいった。
行けば行くほど、身震いしそうな好ポイントがあちらこちらに点在していた。
周りを気にすることなくどんどん釣り上って行くと、突然、前方の茂みが、ゆらゆら揺れているのに気がついた。
風はほとんど吹いてはいない。
ふと、我に帰り「こりゃまずい」と、それが何であるかを確認する余裕など、到底ある筈もない。一目散に川を下った。
あの時の状況や心境を、今でも鮮明に憶えている。
