稲刈りも無事に終わり、秋晴れの清々しい日和にも誘われ、車を一路奥山へと運んだ。
紅葉狩りも楽しみの一つだが、本格的な紅葉シーズンにはもう少し時間が必要である。
昨年は豊作となった山の恵みキノコだが、「果たして今年はどうか」と確認を兼ねて山の中へと足を踏み込んでみた。
ブッシュをかき分け杖を頼りに踏み入った先は、比較的足元は開け、見通しの良い場所だった。
一面にコナラやクヌギなどの落葉樹が茂り、枝や葉の隙間から刺す木漏れ日が眩しくもあった。

入念に足元を確認する。
勿論目的はキノコだが、マムシにも注意を注がねばならない。
ごく稀だが、キノコ採りに山に入り、マムシに噛まれた事故を以前に聞いた事がある。

現に昨年のちょうど今頃、私も危うく噛まれそうになった事がある。
前方に約2m程の段差があって、枝や石を掴みながらよじ登ったその先、約2mぐらい前方に、マムシが鎌首を上げているのが確認できた。
先方のマムシも驚いたに違いない。土手の下からいきなり人間の顔が「ニョキッと」出てくる訳だから。
大概の蛇は驚いて逃げてくれるのだが、マムシだけはそうはいかない。勿論個性、個体差はあるだろう。警戒心の強いマムシはそそくさと逃げるだろうが、殆どのマムシは攻撃的だ。注意が必要である。
勿論、テリトリーを侵害したのはこちらである。そそくさと退散するのは言うまでもない。

この時期、山に入って気を付けなければならない点は大きく分けて2つある。
1点目は「外敵に注意」である。中でも、前出のマムシ(毒蛇)、スズメバチ、そして「熊」という事になる。
私の経験では、マムシや熊との遭遇は何度もあるが、山中では未だ嘗てスズメバチに遭遇した事がない。つい何日か前のニュースで、裏山にキノコ採りに入ったお年寄りが、数十か所もスズメバチに刺され、ショック死したと報じられたばかりだ。

2点目は滑落や迷う(遭難)などの事故である。滑落に関して言うと、以前、舞茸採りに吉田師匠と同行した際、かなり急な斜面を何度もよじ登ったものだった。その時に、危うく滑落しそうになった事が2度程あった。
自然が相手なので注意事項は色々あるが、自然に対し心から畏敬の念を持ち、侮る事なく注意事項をしっかりと守りさえすれば、安全でありこれほど楽しい場所はないと私は思っている。



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フォト短歌「思い止まる」

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フォト短歌「太古の流れ」