箸置きのある生活に戻りたり朝のひかりが浅漬けに差す歌人の藤島秀憲氏の一首だが、父の介護に明け暮れ、父の他界後も一人で暮らしていたところに、幸いにも良縁に恵まれ、2人の生活が始まったのだろう。朝の食卓に上がった浅漬けに、穏やかで優しい光が差している。白菜の甘