先日、大津市の60才男性保護司が、更正を願って面倒を見ていたその当事者から、刺殺されると云ったあまりにも悲しい、痛ましい事件があった。
先ず以て凶刃に倒れた故人に、心より御冥福をお祈り申し上げます。

半世紀程前のことだが、私の祖父も、教員引退後から他界するまで保護司などを務めていた。
相談者が帰った後に、祖父に何をやらかしたのか尋ねても、一切教えてくれることはなかった。
なかには子供の頃に一緒になって遊んだ先輩もおり、非常に気になったものだが、聞いても頑として教えてはくれなかった。

ただ、相談に乗った後の祖父の表情には、一抹の寂寥感が滲み出ていたことを今でも覚えている。 
不本意にも、若くして何らかの犯罪に手を染めてしまう。その背景には色んな事情があるのだろう。他人には知る由もない艱苦や渋難があるのではないだろうか。「古之聴訟者、悪其意、不悪其人」
とは云え、今回のような悲劇は、今後の保護司活動に大きな影響を与えるだろう。

そもそも保護司は、無報酬による善意の奉仕活動である。
保護司の定義は、「犯罪者などの更生を助け、犯罪予防に努めることを使命とする者。地域に於いて社会的信望を有するなどの要件を満たす者の中から、法務大臣が委嘱した者」とある。
犯罪者などの社会復帰に貢献し、再犯防止につながる極めて重要な役割を担っている。

世の中、銭勘定云々では到底計りきれるものではないが、既述のように、「無報酬での善意に甘えてばかり」はいかがなものであろうか。
各地域に、更正支援コーディネーターなど、有償の専門家を配置し、相談者の社会復帰をしっかりと支え、サポート出来る体制を整えるべきではないだろうか。その為には、必ずと云っていいほど「予算はどこから出すんだ」との財源云々が問題視されるのが常である。

その為にも、
1.通貨発行権は国のみに許された特権である。
2.自国通貨建て国債の債務不履行はあり得ない。
3.今は金本位制ではなく、管理通過制の下で財政は動いている。
4.国債発行後の金利や国債買受は、政府の子会社とも云える日銀により償還される。つまり、満期を迎えると新たな国債発行によって借り換えられる。(借換債)
5.国の借金はあくまでも数字上のものでしかない。
6.貨幣は信用創造(マネークリエーション)によって作り出される。(信用貨幣論)

上記6項目の事実、真実を念頭に置き、理解し、洞察しながら、先ず以て財政観、貨幣観を正す必要があるのではないだろうか。
管理通貨制度の下、自国建て通貨を発行する先進国日本に於いては、現時点での財政健全化などと云う幻想は単なるまやかしでしかないと云うことを肝に銘ずべきである。


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