昨日、岩手県南短歌クラブ主催の新春短歌大会が奥州市の市民活動支援センター(メイプル地下)を会場に行われた。
選者は岩手県歌人クラブ幹事の鷹嘴真智子先生。
胆江地区を中心に、北上市や一関市から43名の出詠があった。
昨年はコロナの感染拡大により、歌会形式の大会は中止となったが、今回もオミクロン株等の感染者が増えつつあったものの、感染防止を徹底するなど、無事に開催された。
大会進行は鷹嘴真智子先生による充実した講評により、若干の時間超過はあったものの、実に内容の濃い短歌大会となった。

結果は、最優秀賞1首、優秀賞2首、秀逸3首、入選15首。
鷹嘴真智子先生選
最優秀賞:開かれしまま捨てられしビニール傘骨格あらはに枯野に光る  松村 雅子(一関)
優秀賞:松の木は変わることなく目印に亡母の生家は遠くなりゆく    佐々木 怜(胆沢)
    変わりゆく町並み寂し時代経るも鋳物の町の匂い変わらず    浅川隆光(水沢)
秀 逸:間合いわずか読みまちがえて切っ先が頬をかすめる営業会議   菊田顕(水沢)
    われのなきのちも咲くべし庭の梅短日のなか根本を囲ふ     阿部スミ子(胆沢)
    極月の星のあかりに深呼吸のろりふらりの老々介護       佐藤タミ子(水沢)
互選1位:われのなきのちも咲くべし庭の梅短日のなか根本を囲ふ     阿部スミ子(胆沢)

佳作には、いつもお世話になっている北上市在住の元岩手県歌人クラブ副会長、佐藤怡當先生の歌「うれしさを越えて不安の襲ひくる夢を見てゐし会ふなきひとの」と、私の拙歌「音のなきみぞれ日照雨に襟たてて菊池知勇の歌碑を前にす」が辛うじて入選を果たした。
私の拙歌は、一関・文学の蔵が今年6月発刊予定の『ふみくら6号』の寄稿文として、執筆の為、地元の歌人、菊池知勇の生家跡に建つ歌碑を見に行った時に詠んだもの。
因みに、今回最優秀賞の松村雅子さんには、『ふみくら6号』に掲載する8首を依頼済である。
今回の短歌大会で残念なことが一つあった。

出詠歌の中に、ご存命であれば102年の星霜を経て紡がれた稀代の一首、高橋市次郎さんの歌が見当たらなかった。

第18回(令和2年)岩手県南歌人クラブ新春短歌大会  2020年1月27日


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