幸福とはいったい何か。どんな時に幸福だと感じるのだろうか。昨年還暦を迎え、漸く大人になったような気がする今日、ふと考えることがある。
幸福について、「論理的、体系的に語るのは困難だ」とある哲学者は云い、エリック・ホッファーは、人間は不幸になると幸福の探求を始めると云っている。幸福は感謝の別名であり、努力の異称であると云う人もいる。

私は企業戦士として、実利を求めながら家族の為にとがむしゃらに頑張ってきた若い頃は、幸福について、或いは老後についてなど全く考えもしなかった。
還暦を迎え、初老というカテゴリーに属し始めた今日、日常のふとした時に、思い出したように「幸福とはなんなのか」の問いが脳裏を過るのである。
我が子の成長、家族皆が元気であることを幸福だと感じる、イコール自分の幸福となることに疑う余地はない。
それ以外に、欲しい物が手に入った時、美味しい物を沢山食べ、満腹感を味わった時に幸福感を覚えることもまた事実である。



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